今日は今年の夏に東北へ出掛けてオオクワガタを灯火採集で狙った話になります。
↓過去のオオクワ採集記録もぜひ
黒いダイヤに出会うまでの軌跡 その2 - 虫さかさまの観察記
2026年7月初旬
今年は、例年以上に灯火採集に気合いが入っていた。
というのも、これまでの装備に加え、HIDライトを1台、キャドミラー(400W)を1台、さらに発電機も火力の強いものへとパワーアップ!
装備を充実させ、今年こそはオオクワガタのオスを採集してやろうと、並々ならぬ意気込みで準備を進めていたのだ。
なぜ、そこまで気合いが入っていたのか。
それには理由がある。
2022年、初めて灯火採集でオオクワガタのメスを採集して以来、毎年1〜2日ほどオオクワガタを狙って灯火採集を続けてきた。



2023年7月


2024年8月

2025年7月
結果はメスのみ。
メスが採れるだけでも嬉しくはあるが……
4年間もオオクワのオスに出会えていなかったのである。
採集場所を変え、ライトを追加し、あれこれと試行錯誤を繰り返してきた。
それでも、オスには出会えない。
「いったい、いつになったら出会えるんだ……」
そんな思いを抱えながら、気がつけば4年が経過していた。
そして迎えた5年目の今年。
そろそろ、この長い戦いに決着をつけたい。
そんな思いが強くなっていたところ、妻との交渉の末、なんと2泊3日の遠征許可を獲得!!
個人的には近年まれに見る長期遠征である。
これはもう、今年こそ結果を出すしかない!!
装備も時間も、これまで以上に充実している。
5年目の正直。今度こそ、黒いダイヤのオスを!!!
そんな強い思いを胸に、遠征当日を迎えた。
遠征初日。
午前7時過ぎ、神戸を出発!
さっそくGoogleマップで現地までの所要時間を確認してみると……
……ん?
……12時間!?
いやいや、ちょっと待ってくれ(笑)。
これまでの遠征でも、なかなかの距離を走ってきたつもりだったが、今回は過去最長クラスの移動時間。
画面に表示された「12時間」の文字を見て、思わず白目になった……。
しかし、ここまで来たら後戻りはできない。
途中で休憩を挟みながら、YouTubeで『太田上田』を流し、さらにオールナイトニッポンを聴きつつ、ひたすら目的地を目指す。
この長旅の先に、念願のオスが待っているかもしれない。
そう考えると、不思議と頑張れるものだ。
そして、長い長い道のりを経て、ようやく現地に到着!
時刻は19時30分。
予定していた到着時刻には間に合わなかったものの、道中周囲を見渡すと、雰囲気はかなり良さそうだ。

これは期待できるのでは……!?
疲れも吹き飛ぶ……とまではいかないが、ここまで来たからにはやるしかない!
急いで機材を設置し、準備を整える。
そして、いよいよ……

ライトオン!!
久しぶりに山の中で聞く発電機の音。
徐々に明るさを増していく水銀灯。
この光景、何度見ても飽きない。
静かな山の中で発電機が唸り、ライトが周囲を照らし始める。
いよいよ、今年のオオクワガタ採集が始まった。4年間の悔しさを晴らすことはできるのか。
期待と不安が入り混じる中、ライトの周囲を観察する。
すると、点灯して間もなく飛んできたのは……


ミヤマクワガタ!!
まずは1匹。
オオクワガタではないものの、虫が飛来してくる環境であることが確認できて、ひとまず安堵した。
よしよし、悪くないぞ!
あとは、本命が来てくれるのを待つだけだ。
……そして、時刻は20時28分。
その瞬間は、突然やってきた。
車に荷物を取りに戻り、何気なく地面に敷いていたシートを確認した、そのときだった。
……ん?
……んんっ!?


えぇ!!

オオクワガタ ♂ !?
そこには、まぎれもなくオオクワガタがいた。一瞬、頭の中が真っ白になる。
そして、思わず口から漏れた。
「おぉ……」
たった一言。もはや言葉ではなくため息に近い。でも、その一言に、この4年間の思いがすべて詰まっていた気がする。
長かった……。
本当に長かった!!
毎年、場所を変え、装備を工夫し、それでも出会えなかったオオクワガタのオス。
それが、今、目の前にいる。
ついに……ついに出会えたのだ!!
直接落下する瞬間が見れなかったのは悔しいが、サイズもなかなか大きそうである。
嬉しい!!
いや、嬉しいなんて言葉では足りない。
4年間の苦労が一気に報われたような、そんな気持ちだった。

とはいえ、まだ時刻は20時28分。
点灯してから、それほど時間は経っていない。ここから、さらに飛来してくる可能性も十分にある。
「もしかしたら、まだ来るんじゃないか……?」
そう考えると、もう楽しみで仕方がない。
今夜は何かが起こる。
そんな予感がしていた。
そして、最初のオオクワガタを見つけてから、わずか15分後の時刻は20時46分。
再びシートを確認すると……

オオクワガタのメスが来ているではないか!!
うおおおおお!!
やったぁぁぁ!!
オスに続いて、今度はメスまで!!
これでペアが揃った!!
嬉しさが一気に込み上げてくる。
単にオオクワガタを採集できたというだけではない。
この産地の個体でブリードに挑戦できる。
そう考えると、喜びはさらに大きくなった。

これまで何年もオスを求めて灯火採集を続けてきたが、まさか今年はこんなにも早い段階でペアが揃うとは……。
正直、出来すぎである(笑)。
まだ夜は始まったばかり。
これ以上を望むのは贅沢かもしれないが、ここまで来ると欲が出てしまう。
「まだ来るんじゃないか?」
そんな期待を抱きながら、ライトの周囲を見守ることにした。

その後、オオクワガタの飛来はひとまず落ち着いたものの、虫の姿が途切れることはなかった。
辺りを歩けば、ミヤマクワガタやアカアシクワガタ、コクワガタが1〜2匹見つかる。

まさに、山の灯火採集らしい光景である。
ライトに集まる虫たちを眺めながら、のんびりと過ごしていた。
そして、時刻は22時手前。
そろそろ追加の飛来も落ち着いてきただろうか……。
そんなことを考えていた、そのときだった。
地面に目を向けると……


オオクワガタが、2匹落ちているではないか!!しかも、ほぼ同じタイミングで!!
よく見ると、なんと小歯と中歯のオスである。
……えっ!?
ちょっと待って!!
今日、いったいどうなっているんだ!?
最初の1匹に出会えただけでも、十分すぎるほど嬉しかった。
その15分後にはメスが飛来し、ペアが揃った。それなのに、今度はオスが2匹追加!?
もう、笑うしかない(笑)。
4年間、あれだけ苦労しても出会えなかったオオクワガタのオスが、今夜は次々と姿を現してくれる。
感無量とは、まさにこのことだ。
これまで積み重ねてきた悔しさが、一気に報われた気がした。
装備を工夫し、遠征を重ね、諦めずに続けてきて本当に良かった。
もちろん、採集は運にも左右される。
今回の結果が、すべて努力のおかげだとは思わない。
それでも、試行錯誤を続けてきたからこそ、この瞬間を迎えられたような気がしてならない。

気がつけば、一晩でオオクワガタのオスが3匹、メスが1匹。
まさか、こんな展開になるとは……。
5年目にして、これまでの悔しさを一気に巻き返したような夜になった。
オオクワガタの飛来だけでも十分すぎるほどの成果。
しかし、この夜の幸運は、まだ終わらなかった。なんと、私の大好きなアオオサムシ(東北亜種)まで姿を現したのだ!!

おおお、君まで来てくれるのか!!

アオオサムシは、私にとってオオクワガタに負けず劣らず魅力的な虫である。
ライトに集まった虫を捕食しに現れたようだ。
オオクワガタが次々と飛来してくれただけでも夢のようなのに、大好きなアオオサムシまで見られるとは……。
これはもう、完全に勝ちムード!!
「今日はいったい、どうなっているんだ……」
何度そう思ったことか(笑)。
4年間の苦労が報われたどころか、想像していた以上の展開になっている。
今夜の山は、完全に私の味方をしてくれているようだった。
時刻は23時前。
そろそろ片付けを始めよう。
名残惜しい気持ちはあるものの、初日からこれだけの成果が得られたのだから、十分すぎるほどである。
機材を片付けながら、最後のライトをしまおうとしていた、そのときだった。
……ん?

確認してみると……
大きなオオクワガタのメスだ。
えええええ!!
出来すぎですよぉ……(笑)。
しかも、かなり立派なサイズである。
大顎の片方が欠けていることから、越冬個体なのだろうか。
長く生き抜いてきたような、なんともいえない貫禄を感じる。
最後のライトを片付けようとしたタイミングで、こんな個体に出会えるとは。
「今日は本当にありがとう!!」
そんな気持ちになった。
最終的な成果は、なんと……

オオクワガタのオス3匹、メス2匹!!
一晩でこの結果。
しかも、念願だったオスを3匹も採集することができた。
今回の遠征は、忘れられない一夜になった。
2022年に初めてオオクワガタのメスを採集してから、4年間、オスを求めて試行錯誤を続けてきた。
それが5年目の今年、まさか一晩でオス3匹、メス2匹という結果になるとは……。

出発前に抱いていた「今年こそは」という思い。12時間にも及ぶ長旅。
新たに追加したライトと発電機。
そして、ライトを点灯してからの、怒涛のオオクワガタ!
すべてが報われたような気がした。
もちろん、自然相手の採集なので、毎回こううまくいくわけではない。
だからこそ、今回の出会いがたまらなく嬉しいのだと思う。
ようやく出会えた黒いダイヤのオス。
その喜びは、何年も待ったからこそ味わえたものだった。
そして、改めて思う。
これだから、
灯火採集はやめられない!!
……さて、初日からこれだけの成果が出てしまったわけだが、遠征はまだ始まったばかり。
残り2日間、いったい何が起こるのだろうか。
期待に胸を膨らませながら、次の夜へと続く……。











































































































