奄美大島 採集記②
2日目は前日から一変、朝から快晴です。
バナナトラップの確認に向かうと…
スジブトヒラタクワガタ
来てくれて良かったぁ…
その後カメラがまさかの充電切れとなり写真を撮れませんでしたが、その後もアマミノコギリクワガタ含め7匹取れました。
アマミノコギリクワガタ
一度ホテルで朝ごはんを食べた後ホテル周辺を歩いていると、綺麗なハイビスカスが
そのハイビスカスと近くの木に
リュウキュウアサギマダラ
リュウキュウアブラゼミ
どちらも固有種ではないものの本州では見れない個体で、朝から奄美を堪能です。
その後奄美の山の中へ向かうことに
完全なるジャングルです。
奥へ進んで行くと…
おぉ!!!あなたは…
アマミハナサキガエル(緑型)
図鑑では茶色い個体が多く紹介されていますが、まさかの緑型に会えるとは!!
実はカラーバリエーションが豊富なようです。
さらに奥に進むと…
アマミハナサキガエル(茶色型)
こっちの色にも会えました!
また、昆虫は
ババヤスデの仲間
タイワンヒグラシ
イトトンボの仲間
キノコムシの仲間?
ナナフシの仲間
数多くの昆虫がおりました。
さらに植物では、
ランの仲間も自生していました。
植物は詳しくないですが、奄美は昆虫同様に数多くの固有種が自生しているようです。
また、奄美特有のものも、それは
マングース捕獲機です。
現在奄美大島ではマングースの数が激減したようですが、その昔はハブ駆除のため島に持ち込まれ奄美の固有種に襲いかかる大変なことになっていたようです。
森を抜けると、海辺にマングローブ林が見えたので近くまで行ってみることに
あたり一面広がっています。
近くに寄ってみると…
種類はわかりませんが、立派なマングローブ林がそこかしこに自生しております。
マングローブの木の種でしょうか?
シオマネキが巣から出てきたところ
新しいマングローブの木が芽吹いていました。
その後お昼を食べてせっかくなのでマングローブ林のカヌー体験を行いました。
体験後はホテルに戻り一休みした後、夜ご飯を食べに
不思議な巻貝がすごく美味しかったです。
お腹もたまり夜のライトトラップを行いに山へ向かいます。前日の雨の影響かまだ、少し道路が湿っています。
すると…
アカマタ
よくテレビで使われている気性の荒いヘビですが、生で見るとカッコいいですね。
さらに車で山奥へ進むと…
んん?
なんかいるぞ…
ん? ハナサキガエル?
えぇ… まさか…
うそ…
ええええぇぇ
アマミイシカワガエル
本物やんかーー!!!まじかぁ!!
これは絶対見たかった一種なので非常に興奮しました。
それにしても綺麗…日本一美しいカエルと言われる理由がわかります。みれて良かった…
イシカワガエルとお別れをした後にライトトラップポイントへ。
ライトトラップを設置して直ぐに
小型のノコギリクワガタが到来
綺麗なガ
近くでカエルの鳴き声がすると思い近づいてみると、
リュウキュウカジカガエル
繁殖期だったようでオスが黄色く変色していました。鳴き声も見た目も非常に綺麗。
その近くには…
サソリモドキ
通称ビネガロン。
触るとお尻からお酢のにおいがします。
こんな不思議な生き物が日本にいるなんて、素晴らしい島国です。
ライトトラップに戻ると…
ブチッ
あぁ…ごめん…気づかなかった
しかし2日目は雨は降らなかったのの霧が強くこれ以上目ぼしい虫は来ませんでした。
それでも、初日以上に多くの生き物に出会えて奄美のポテンシャルの高さにただただ驚かされる、そんな一日でした。
雨上がりのライトトラップ
8/23日、仕事終わりに急にライトトラップがしたくなり家から少し離れた山へ出かけました。
目的は、キイロシリアゲアリやキイロケアリ等の羽アリ観察です。
電車を乗り継ぎ、山を歩く事30分。
目的のダム近くへ到着したのでライトトラップ開始です。(時刻は20時20分)
昨日までずっと雨が降っていたためダムの放水量がかなり多く辺りに放水の音のみが響き渡ります。
近くはこんな感じで道がぐちゃぐちゃでした。
5分ほどすると、最初の訪問者が
ライトトラップをしていると、セミはあるあるです。
種類は不明な蛾が数種類
タカサゴシロカミキリ
近くにクルミの木があるのかなぁ
いつものやつ(コガネムシ)
ツノゼミの仲間
クロオオアリに捕食される蛾
誤って踏んでしまった甲虫を捕食するアメイロアリ
しかし、渋い……目当ての羽アリは全然飛来せず1時間近く経とうするときに…
バサッと
ヤママユガでした。
実は未採取だったので一応捕獲。
その後何やら大きな生き物が現れました。
カジカガエル
蛾や小さな虫を求めて現れました。
やはり雨上がりは活発に動き回るようですね。
その後粘りましたが、これといった収穫が無かったので、引き上げる事に。
もう少し晴れ間が続いた日に再戦してみようと思います。
奄美大島 採取記①
21年7月2日から7月4日まで奄美大島へ昆虫採集へ出かけていました。
奄美大島に行くのは人生で初めてで、出会いあり、トラブルありの非常に有意義な旅となりましたのでここにその記録を残します。
今回も非常に多くの生き物との出会いがあったため1回でまとめきることができないため、複数回で記載していきます。
奄美大島…
それは昆虫好きならば一度は訪れておきたい島の一つであろう。しかしそんな島も今年の7月26日に世界自然遺産へ登録された。
非常に素晴らしい事なのだが、それに伴い昆虫採集禁止地区が広がることもまた事実。
昆虫採集のルールについて少しだけ思うことをかかせてください。(飛ばしてもらってもかまいません。)
ルールを守って昆虫採集を行えば問題など起きないはずだが、一部の不逞な輩のせいで昆虫採集をする事自体嫌な目で見られることもしばしばあるのが現実。
そんな中で私が思う、昆虫愛好者として今出来ることは、
採集地域のルールを守りゴミを捨てず、地域住民に配慮すること
だと思う。
何を当然なことをと思われるだろうが、その当然ができない者がいることも事実であるため、一昆虫愛好者として改めて記載しました。
(今回の旅でも非常に残念な景色を多く見ることとなりました…その話はまた後半で)
さてー!!!
前置きが長くなりましたが、これより旅の記録を記載していきます。
今回の3泊4日の旅で必ず会いたい生き物は…
・アマミノコギリクワガタ
・スジブトヒラタクワガタ
・アマミシリケンイモリ
・アマミイシカワガエル
・離島アリ
(運が良ければアマミシカクワガタ…)
意気揚々と神戸空港から鹿児島空港へむかいます。神戸は晴れていたためなんの問題も無かったのですが、鹿児島空港は強めの雨が降っています。
一気に気分ダウンです。
鹿児島空港に到着後、奄美大島へ飛ばない可能性も十分にありえるとアナウンスが流れて奄美の旅がここで終わるのかぁ!?と思っていると…
無事に飛んでくれました。
なんとか奄美大島へ到着
とはいえ雨はめちゃくちゃ強かったです。
(過去一番飛行機が揺れました。)
空港で温かく迎え入れてくれた謎のお面
空港を出ると豪雨状態でとても昆虫採集が出来るコンディションではないです、、、
しかし!!!
雨だから観察できる生き物も多くいます。
とりあえず、すぐにレンタカーを借りて速攻で山へ…といきたかったのですが、お昼の時間となり、お腹も減っていたので昼食を取る事に。
有名な鶏飯と刺身定食を注文しました。
鶏飯の出汁がめちゃくちゃ美味しかったです。
体力も回復をしたので雨の中採集へ向かいます。
(当然今回も一人で来たためどこにどんな生き物がいるのか全く不明な状況で、いつものようにGoogleマップと睨めっこしながら良さそうな場所をあらかじめピックアップしておきました。)
まず向かったなんとなく良さそうな小川とひらけた草むらへ
すると…
あーーー!!!!
アマミシリケンイモリ
早速の固有種の発見にテンションが上がります。こんな簡単に見つかるのか!
近くを見るとかなり沢山の個体がいました。
(雨を避けているのか、木の根元に集まっていました。)
さらに
ハロウェルアマガエルかな?
どこにいるか見つけられましたか?
さらにシリケンイモリをよく観察すると…
金粉が入っている個体も散見されました。
オキナワシリケンイモリ同様に奄美の個体も金粉が表れるのですね!
さらに近くの木の枝で生き物の気配がしたため見上げて見ると…
アオバト!!
私の大好きな鳥類の一種です。
生で見たのは初めてだったので初めは物珍しさに15分ほど撮影をしていました。
(後に奄美では場所によるが、大量にいることが判明)
さらに車を走らせていると、
何やら葉っぱが変な事に気づいてたので近づいてみると…
大量のキンカメムシ!
雨宿りをしているのでしょうか?
その後樹液採集とライトトラップだけで虫を取るのは難しいなぁと考え近くのスーパーへ向かい急遽バナナ10袋と焼酎を購入しました。
そんなこんなしているうちにホテルへチェックインする時間が近づいてきたので、ホテルへ向かう事に。
ホテルへチェックインした後はバナナトラップの作成と仕掛けるポイントをチェック。
明日以降は晴れるという事で夜のうちから仕掛ける事に。
ということで、夜の林道探索へ向かいます。
林道に入ってすぐに道路から草むらへ何かがジャンプしました。
お尻だけかろうじて見えたもののすぐに草むらへ逃げていきました… なんだったんだろ
その後さらに奥へ進むと…
ん?何かいる?
あーーー!!!
あなたは!!!!
オットンガエルです!
さっきおしりが見えた子も同じ模様だったのでオットンガエルで間違い無さそうです。
奄美大島の在来種で一番大きなカエルに会えるとは!ライトを近づけても逃げないのでゆっくり観察をさせてもらいました。
さらに進んでいくと…
お?
リュウキュウアオヘビ🐍
すごく綺麗な個体でした。
やはり雨が降ると両生類、爬虫類は活発に動き回るのですね。初日からいいものが見れました。
バナナトラップを設置してホテルの部屋へ戻ると入り口に何やら大きな虫が…
マルモンコロギス
部屋の前にも来てくれるとは…奄美大島恐るべしです。
初日は昆虫よりも爬虫類、両生類に多く会えた1日となりました。2日目以降の出会いが楽しみなそんな1日でした。
コハクオオアリ(Camponotus turkestanus)の飼育記①
Ant museumさんのTwitterプレゼン企画にて応募して当選したプレゼント個体が8/21に我が家に到着した。
それが…
コハクオオアリ
(学名:Camponotus turkestanus)
(和名はいくつかあるようだが、私は上記名前を今後使っていく。)
海外産のアリを日本で飼育するのは初めてのため非常に楽しみです。
定期的に飼育経過を投稿していくので良かったら覗いてみて下さい。
尚、今日は我が家に来て初めてのエサやり。
どんなエサが好きなのか正直不明だが、とりあえず他に飼育しているアリと同様に高タンパクゼリーと昆虫を与える事にした。
本日のメニューはアブラゼミとコオロギ、ゼリーです。
巣の中にエサを入れてみると…
まずはセミの肉に飛びつきました。
しかし少し時間が経つと…
ゼリーをお気に召したようです。
(ワーカーも同様)
結局ゼリーをたらふく食べた後セミにも手をつけていました。
現段階ではまだ未定ではありますが、日本のアリ(特にクロオオアリ)に食性は似ているのかなと思います。
今度も色々なエサを与えていきます。
ツシマカブリモドキの捕食について
昆虫観察(雨の後)
最近Twitterや昆虫グループLINEで山に行って虫取りをする動画や画像が多くアップされており採集欲を掻き立てられていました。
しかしながら、雨が降る日が続き、思うように採集がいけない現状です。
ですが、久しぶりに先日曇りの日が休みと重なったので、よく行く近所の山へ昆虫観察へ向かいました。
天気は曇り後にわか雨とコンディションは良くありませんが、山に来れただけでも十分満足。
山を登って行くと
夏も終わりに近づいていますねぇ…
オオオサムシが地面を走り回っていました。
雨の後はカタツムリやミミズが多く出るのでよく見かける印象です。
その後さらに上へ進むと休憩イスの隙間に…
カブトムシのオス
今年本州では初めて見ました。
そろそろシーズンオフかな
ババヤスデの仲間
クモに食べられるオカダンゴムシ
ツクツクボウシの抜け殻
アメイロアリの巣
あと、今回新発見だったのがコイツ!
ハンミョウ!
改めて見るといかつい大顎を持ってますね。
いつも通ってる山でしたが毎回新しい発見があるのは嬉しいです。
それと同時に少しずつ夏が終わって行く気配を感じて寂しくなっていきます。
対馬昆虫採集記(4泊5日の旅) ④
対馬で1日動けるのも今日が最後です。
まず朝からベイトトラップの確認に向かいます。
おぉーー!今日もいてくれた!
ツシマカブリモドキ!!!
幸先よく回収です。
しかし、その後は後が続かず…
この日のツシマカブリモドキ2匹のみでした。
(後は大量のツシマオサムシ)
ツシマオサムシは林道の側溝に大量にいた為、初めはありがたく採集していましたが、だんだんリリース対象となっていきました。
(とはいえ、個体に応じて赤みが強いものや、緑色が混じっているものなどよく見れば面白い種類です。そのうち標本を作って色比較をしてみます。)
その後、一度テントに戻り今日のメインイベント!対馬野生生物保護センターへ向かいます。
前日は下対馬に泊まっていた為約2時間のドライブです。
途中石造の屋根がある変わった宿を眺めながら進んでいきます。
何となく目についた林道に寄ってみると、その途中でものすごく綺麗な形をしたキノコがあったのでパシャリ
キノコはさっぱりわかりませんが、何故か近くにテラニシシリアゲアリがたくさんいました。
その後…
キノコの近くの側溝を覗いていると…
ヤマトアシナガアリ!!!
(後日撮影)
それも新女王が大量にいました。
アシナガアリ類の女王は夜間に結婚飛行を終えて夜の間に地面に潜るイメージでしたが、まさかこんな昼間にたくさんいるとは、対馬は不思議です。
アリを採集し満足しながら目的地に向かいます。
ツシマヤマネコのオブジェが見え、いよいよセンターに近づいた来ました。
無事到着です。初めてヤマネコを見る為非常に楽しみです。
近くには、パトロール用の軽自動車も!
対馬ならではですね。
が、しかし…
ひぇーーーー!!!
閉館…
下調べをしていなかった私がいけないのですが、ここまで2時間もかけて来たのに…
とほほ…
お腹も減ったので近くのスーパーに寄ってみると、何やら色とりどりの魚たちが売られてします。
この値段でこのサイズとは、流石島国です。
この日は移動で殆どの時間を使ってしまい非常に採集効率の悪い日でしたが、ツシマカブリモドキが生息していそうな場所も多く発見出来たので次回はもっと効率よく採取が出来そうです。
それから、毎日テント泊をしていましたが、さすが最終日は布団で寝たいと思ったので、急遽民宿に予約を入れ、民宿でご飯を食べることにしました。
宿のご飯は最高に美味しかったです。
この4日間で採集した昆虫の一部を撮影してみました。
クワガタは思いのほかサイズが出ませんでしたが、ツシマカブリモドキ10匹とアシナガアリの女王を大量に採集出来たので大満足です。
部屋で昆虫を〆ていると、眠くなってしまいこの日はまさかの8時に爆睡してしまいました。
翌朝8時に起きて、12時間の爆睡をかましたため、体力は全回復しました。
最終日は知り合いにツシマカブリモドキの採集を依頼されていたので最後にトラップの回収も兼ねてポイントを巡ります。
しっかりと採集出来ました。
一安心です。
その後ベイトトラップとバナナトラップを回収して終了です。
本当に最高の採集でした。
帰りはフェリーでのんびり揺られながら帰還しました。機会があれば是非また行きたい島です。
次はどこに採集に行こうかなぁ
完